近大には、「コトダマン」が存在します。
自分たちの夢や目標を常に言葉にし、誰よりも信じ、チームを引っ張ってくれる存在です。
正直、キャプテンの自分よりリーダーっぽいなと感じることもあります。
コトダマンは、夢や目標を何度も口にします。

言葉にすることから、すべてが始まる。
その姿から教わったこと。
だから自分も、リーグ戦が終わったときにどうなっていたいのか。このチームにどんな景色を見せたいのか。
自分の理想を、ここに言葉にします。
2015年、ラグビーワールドカップ。
日本対南アフリカ戦。
「スポーツ史上最大の番狂わせ」ともいわれる試合。
当時11歳だった自分は、ラグビーのルールを詳しく知っていたわけではありません。
小学校の道徳の授業で、この試合に至るまでの過程を描いたドキュメンタリー映像を見る機会がありました。
そこに映っていたのは、「勝てるはずがない」といわれた日本代表が、世界屈指の強豪国を倒すまでの姿でした。
努力を笑われ、可能性を否定される。
それでも、自分たちの夢と未来のために努力を続ける。
そして最後には、誰もが不可能だと思っていた勝利をつかみ取り、日本に勇気と感動を与えた。
その姿を見た日から、自分はスポーツにどっぷりとはまった
スポーツには、人の心を動かす力がある。
いつか自分も、感動を受け取る側ではなく、感動を与える側になりたい。
自分は、そう思いました。
あれから11年。
自分は今、近畿大学男子ラクロス部の主将として、リーグ戦に挑もうとしている。

競技歴も、能力も、育ってきた環境も違う。
そんな人間が同じ場所に集まり、一つの目標に向かって戦う。
それが、スポーツの面白さだと思う。
自分たちが戦うのは、ワールドカップではない。
まだメジャースポーツとはいえないラクロスの、大学二部リーグです。
世界大会でもないし、何万人もの人に、自分たちの試合を見てもらえるわけでもない。
それでも、目の前にいる一人の心を、一生忘れられないほど強く動かすことはできる。
広く届けられないからこそ、関わってくれた一人ひとりに、深くて濃いものを届けられると思っています。
家族、コーチ、OB・OG、大学関係者、応援してくれる人たち。
そして何より、当事者である自分たち自身に。
本気で戦った人間にしか味わえない感動を、このリーグ戦で必ず生み出す。
ただ、頑張ってきたらそれでいいのか。
そうではない。
リーダーズブログでも述べたように、自分は、結果が出なかったことに対して「よく頑張った」「いい経験になった」といった言葉で、安易に美談にすることが嫌い。
負けたプロセスを、「エモい」という言葉で片付けるつもりもない。
あの南アフリカ戦が今も語り継がれているのは、日本代表が努力したからだけではない。
最後に、勝ったから。
結果で、それまで積み上げてきた努力の価値を証明したから。
自分たち4年生は、本当にたくさん負けてきた。
一部で一度も勝てず、二部へ降格した。
一部へ戻れると信じて挑んだ入替戦でも、勝てなかった。
悔しさも、情けなさも、自分たちの力が足りなかったことも、嫌というほど突きつけられてきた。
これまで積み重ねてきた敗北は、今のままでは、ただの負債。
負けた経験が、自動的に財産へ変わるわけではない。
次に勝って初めて、過去の敗北に意味を与えることができる。
だから今年、必ず勝つ。
リーグ戦を勝ち抜き、一部奪還を成し遂げる。
これまでの敗北という負債を、自分たちの手で意味のあるものに変えます。
リーグ戦が終わったとき、このチームに関わってくれたすべての人に、
「近大を応援してきてよかった」
そう思ってもらえるチームでありたい。
仲間には、
「あのとき負けたからこそ、今の自分たちがある」
そう胸を張って言ってほしい。
そして11歳の自分に、
「今度は、自分たちが誰かの心を動かした」
そう伝えたい。
口にした夢は、一部奪還。
この言葉を、ただの目標では終わらない。
自分たちの手で、現実にする。
近大に関わってくれたすべての人へ、勝利と感動を届けます。
近大の歴史を作る準備はできている。
全員、俺について来い。


